こん☆たの

こんなことをたのしんでます、というブログ

着付講師の求人でヒドイ目にあいました&気を付けたほうがいいこと

それは、着付のスキルを学ぶためにその教室の着付講師のコースを受講させられる場合があるからです。
そのコースは従業員のためのOJTの類ではなく、一般の生徒用に設けられてるコースです。
しかも受講費や教材費はこちらが払います。

こんなお馬鹿な話あるでしょうか(^ω^;
仕事するためのノウハウを身に着けるための費用を従業員側が出すって。
いや、教材費とか数日の研修費レベルの費用ならまだわかります。
もしくは正社員として雇用されてそれなりの給与を貰う立場だったら。

しかし、時給1000円するかしないかのバイトで
その教室の着付け教室の受講費と教材費を丸々払うお人好しがどこにいるんだって話です。

さらに悪質なのは、求人サイトにはそのようなことは記載してないんです。
おいおい、求人サイトを着付け教室の勧誘に使ってんじゃねーよって話です。

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なぜこのような話をするかというと、実際に私がここに書かれている経験をしたからです。

何年か前の話です。
求人サイトから「着付講師募集、未経験可」の求人を見つけ着物が好きだった私は飛びつくように応募しました。
WEBから応募した後日、教室から面接をしたいとの連絡が。
その際「講師デビューして時給が発生するのは、教室の研修を受けてからになる」という説明をされました。
その時はせいぜい1~2週間の研修を受けて講師デビューするものだと思っていました。

ところが、実態は全く違ったのです。

面接は無事に合格しました。後日、初回の説明をするということで、教室に再度行った時のことです。その初回の説明で私は仰天しました。

電話で説明された研修というのは、教室で開校されている講師養成コースを受講するというもの。しかもコースの期間は1年間。

その教室の着付けは改良枕やファスナー式の変え襟などの便利グッズを多用する着付でした。
もちろん、教室のやり方に合わせないといけないので便利グッズ一式の購入も必要です。

極めつけは「うちで講師をやるからにはちゃんとした着物を着てもらいたい。うちで着物をつくってほしい」ということでした。
そこで作る着物は反物(着物は布をこのように言う)だけで30万もする高級品。
そしてたたみかけるように「あなたの着物リサイクルでしょ。リサイクルって見ればわかるのよね。」と。
(着物を着てこいと言われたので私は着物姿だった)

着付講師のバイトをするのに高い受講費と教材費をこっちが払って、しかも講師になれるのは1年後。
さらに反物だけで30万する着物をつくらなければならない。

もちろん着物を一枚だけというわけにはいかないので、複数の着物や帯も作らなければならないだろう。

世の中には労働者にこんなバカなことをさせようとするバカな人がいるのか。
しかも大好きな着物の世界で…。
「講師デビューは教室の研修を受けてから」と言う発言を「高い受講費を自分で払って講師養成コースを1年間受ける」と解釈する人なんてどこにいるんだ。
もちろん、求人サイトには1年間のコースを受けることや「研修」の文字すらない。

私は絶句して、それでも力を振り絞って丁重に断り逃げるようにそこを去りました。
いまだったらもうちょっとふてぶてしく断ってやるんだけど。

ちなみにその着付教室はまだ存在してますよ。
求人サイトにはもう出してないみたいですけど。
ただ、べつの着付教室が「未経験者OK」で着付講師の求人を出していて、その教室にも講師になるためのコースが存在しているのを見たのでモヤモヤしてこの記事を書きました。

着付講師の求人に応募するなら、講師のノウハウはどのように学ぶのかをちゃんと確認してください。
もし教室のコースを受けてくれと言われたら、費用はどちら持ちになるのかもハッキリ聞きましょう。
私の偏見ですが、着物や日本文化の世界にいる人はビジネス面に疎いというかアナログというか、ちゃんと言ってくれない、気が利かない人が多いです。あからさまなお金の話を嫌がる風潮がある気がします。

最後に。
私は着付教室の人に「あなたの着物リサイクルでしょ。リサイクルって見ればわかるのよね。」と感じ悪いことを言われましたが、着付教室の先生や着物好きはこんな人ばかりじゃないです。
というか、こんなことを言う人は少数派だと思います。
私が着付を習った教室では、私のリサイクルやお下がりの着物をよく褒めてくださいました。